こんにちは。kurokoです。
新型コロナウィルスの猛威が日本にも迫っています。
この記事を書いている4/4時点では、日本での感染者数は3,396人。
東京都は891人。
欧米各国の感染人数と比較しても、まだかなり少ないですが、
4/4の東京の感染者数は初めて100人を超えました。
これに伴い、連日の報道では、医療現場が日に日に過酷になり、受入が難しくなってくる状況も伺われるようになりました。
さすがに外に出る人は減ってきていますが、
現時点では、まだ東京都のロックダウンや緊急事態宣言などは出ておらず、
スーパーマーケットなどのお店には多くの人がいますし、
「ソーシャルディスタンス」という考え方はありますが、実際にそれほど守っている方は少ない状況と思います。
志村けんさんが亡くなり、著名人も多数感染するという報道が出てきました。
会社や取引先でも感染した方が出てきており、自分が感染しても何の不思議もない状況です。
一方で、どこか「自分は大丈夫なのではないか」という思いも実際にあります。
イタリアやスペイン、ニューヨークの状況を見るに、
日本、東京もその状況になる可能性が高いように感じます。
冷静に考えて、
すぐに感染しなくとも、おそらく、いつか感染する事があると考えて準備をしていく必要があると考えました。
この記事では、新型コロナウィルスに感染する事を想定して、
そのために準備として何をしていくべきかについての模索を書いていきたいと思います。
特に感染予防を取り扱う記事はたくさんありますが、
感染してしまった時に、どんな症状なのか。どうすれば良いのか。
という点に、感染する前に知っておくことが大切と考えました。
専門的な知識があるわけでもないため、全てが正しく、最適な情報ではないという前提で参考として読んでいただければと思います。
万が一、大きな間違いがあるようであれば、ご指摘いただければと思います。
ニューヨークでの感染者の体験記がとても参考になる
まず、真剣に考えなければならないな。と考えるきっかけになったのが、
NewsPicksで話題になっていたニューヨーク在住の方がコロナウィルスに感染した体験記です。
※厳密には、物理的にPCRを受けていない。受けられる状況下にないようです。しかし、症状から非常に高い確率で新型コロナウィルスに感染したと言える。という状況です。
おそらく、今の日本の状況においても、このように感染したと疑われる状況になったとしても、PCR検査を受ける事が困難になると想定されます。
この感染体験記、非常に細かく書かれており、とても参考になります。
これを読んで、自分が感染した事のイメージトレーニングをして見ました。
事態は急速に悪くなる
まず冒頭にこんな記載がある。
3/19時点でのニューヨーク市(州ではなく、市)の感染者数は1,871名。学校はすべて休校になっていたが、完全なリモート授業はこの段階では始まっていなかった。日を追うごとに非常事態の深刻度が大きくなっていく、そんな非常事態を目の当たりにして、「これは書かなきゃ」なんて思い、文章を書き始めたものだ。実際、それから約2週間経過しつつあるいま、ニューヨークの街は歴史上類を見ない封鎖状態となり(厳密には完全には封鎖にはなっていないが)、株価は乱高下した。自分たちは歴史というものの渦の中に生きているのだ、ということを嫌が応にも強く認識することになった。
わずか半月ほど前のニューヨーク。
東京の感染者が4/4時点では、891人なので、まだ3/19のニューヨークほどではないが、あと1週間もすれば、人数は追いつくと思われます。
そこから、15日程度、4/3時点のデータでは、56,289人が感染、死亡者は1,867人に上っています。
データはこちらから確認可能
➡️ NYC COVID-19 Data
指数関数的に感染者が増えています。
東京の今も、まだ周りの人が感染したという情報は少ないはずです。
ですが、それが当たり前に急速になり、気付いた時には、自分も。。という可能性が十分にあるという事だと思います。
誰も「まさか、自分が感染するとは」と思わない
3/19の日記の冒頭に、
あろうことか、なんか体調が悪いのだ。妻に申告すると、鼻うがいセットを用意してくれて、鼻に水を注入され、オエッとしながら鼻にうがい薬を通したり、いろいろやることになった。当然ながら、外に出てはいけない。そもそもそんなに出る用事はないわけだが、参った。これは非常に憂鬱だ。とりあえず様子を見る。
という記録が見える。喉の奥がややいがらっぽかった。37.2度くらいだったが、ちょっとだけ微熱もあった。嫌な予感はしていた。まあしかし、そんなはずはないと思っていた。これを書いたのが3/18の深夜で、日付は3/19だった。
翌3/19。長男の学校の先生に、リモート授業のシステムの詳細を電話で聞いたりしているうちに、どんどん気分が悪くなっていく。ふらつく。私はぶっ倒れた。体温がどんどん上がって、またたく間に40.0度に到達した。40.0度なんて数十年ぶりではないか? 一番体調を崩してはいけない時期に体調が崩れてしまった。というか、40.0度で、咳も大して出ないし、鼻水であるとか下痢であるとかの症状は別にない。「まさか・・・?」とは思った。妻と話して、この時点で、自分が新型コロナウィルスに感染して発症したという前提で行動することにし、長男の勉強部屋に自分自身を隔離し、そこからトイレ以外の時間、一切出ていかないことにした。子供たちとも触れ合ってはいけない。
誰も、自分がまさかかかっているはずはない。と思うことがとてもよくわかります。
おそらく、自分もそうでしょう。
ここまで書いてあっても、「今の自分がコロナウィルスにかかっている」なんて全く思っていませんし、「明日かかるだろう」とも思っていません。
しかし、わかりません。
この記事を読んで、自分が感染することも想定しておこうと、強く感じました。
記事は、さらに、病院とのやりとりの内容が続きます。
結局この方は、病院には一切行かない(行ける状況にない)のですが、非常に参考になります。
病院も受け入れられる状況になく、また感染が強く疑われる状態で病院へどのように行くかも非常に厳しいという事です。
病状はどのように進んでいくのか
まず、この方の経緯を整理します。
少し体調が悪い状況に。
非常に憂鬱な状態。
40度近くの発熱。倒れる。
医師への相談をしたとのこと。
「コロナウィルス感染の可能性は大。しかし現時点では軽症なので呼吸困難等の症状が出たところでもう一度連絡をくれれば、検査センターを紹介して入院できるようにする」ということを伝えられた。糖尿病の薬を飲むのをさぼっていたことが看護師さんにばれ、ものすごく怒られた。そう。私は糖尿病の気があるので、新型コロナウィルスの重症化リスクが高い部類の人ではあるのだ。血糖値の数値は極悪状態からは脱していたものの、とにかく怒られた。しかし、現時点では「解熱剤を飲んでがんばって治ってください」というのが医者の見解だった。この時点で、「いま軽症で病院に行って検査キット消費されても困る・・・」という空気が既にあった。
軽症では、病院での受け入れは一切されないという事がよくわかります。
ここから言えることは、医者への相談方法を今のうちに知っておく事。
嗅覚・味覚の感覚の喪失を自覚
特に症状の特殊性が感覚として記載されています。
特徴的なのが、鼻水もそんなに出ていないし、鼻も詰まっていないということだ。風邪を引いて匂いがしなくなるという経験は今まで何度もあったが、それは鼻詰まりや鼻水と常に併発していたような気がする。が、今回の症状は鼻がスッキリ通っていて呼吸もストレスなくできるにもかかわらず、匂いだけがとにかくどこかに行ってしまう感じなのだ。
下痢の症状(数日で回復)
呼吸困難の症状が発生
後頭部の頭痛
一方で、嗅覚・味覚の症状は回復
記事からは同時に症状が出るというよりは、徐々に症状が進んで行ったようである。
1週間、微熱と高熱の間を行ったり来たりしながらダルくて動くのが辛い状態が続き、匂いがしないなあ、辛いなあ、けどそろそろ治るかな、なんて思っているうちに、私の場合は匂いの改善と同時くらいのタイミングで呼吸のしづらさを感じるようになっていた。
ウィルスが鼻の奥の粘膜から肺の奥の方に移動した感じ、というのが正しい。
また、この時点で医師からのアドバイスももらった模様。
医師からのアドバイスは下記のような感じだった。
・耐えられないほど苦しければ、緊急病棟で酸素吸入を受けたほうが良いと思う。このER(緊急病棟)に行ってください。
・ただ、現状、どこの病院も戦場状態なので、病院に行っても行列に並ばされる、処置を受けるまでに時間がかかることが予想される。看護師がちゃんと相手をしてくれる状態ではないので、そういう覚悟が必要。
・病院でできることは対症療法的な酸素吸入。その中で悪化した人は人工呼吸器での処置に行く。自分の感覚だと、酸素吸入の状態になった人のうち10人に1人くらいが人工呼吸器処置が必要になるような感じで、それ以外は、自然治癒の方向に行く。
・つまり、家でじっとして自然治癒を待つという方法はQOLの観点でも有力。
つまり、「がんばれ」ということである。
これは信じられないくらい怖い話です。
でも、おそらく、これが現実なのでしょう。
この後に追記されていたのが、
参考として言われたのが、パルス・オキシメーター(血中酸素の濃度の計測器)を購入して数値が90台前半だったら、すぐに病院に行ったほうが良い。80台だと相当危ない、ということだった。妻がすぐにAmazonで発注してくれたが、届いたのは3/30で、その時点ではすでに呼吸が改善されていたので98とかだった
パルス・オキシメーターはamazonや楽天で日本でも購入できる模様。
まだ品薄にもなっていません。価格も1万弱。
私はこの状況の恐怖に耐えられそうもないので、早速楽天で購入しました。
熱が下がる(36.4度)
呼吸困難の症状の改善
病院に行く事のハードルが高い
記事を読んで思ったのが、病院へ行く事のハードルが非常に高いです。
指定された救急病院は家から車で5分程度。遠くはなかったが、歩く体力は無かったし、Uberなどで移動する際に運転手に感染させるリスクもあったし、地下鉄にはとてもではないが乗れる状況にはない(何しろ私が手すりに触ったり、椅子に触ったりしたらそこからウィルスが拡がってしまうのだ)。総合的に考えて、家で自然治癒する方向に賭けることにした。
この状況から、「軽症」と言われる状況でも、非常に症状は辛い状況であること。
一方で、かなり症状が悪化しないと病院は受け入れてくれないという事実。
そして、症状が厳しい状況で、病院にまでたどり着く事がとても困難であるという事。
自分がこのような状況に置かれたらどうなるでしょう?
私には自家用車もありますが、自分で運転はできない可能性が高いので、家族の症状が良いかどうか。
タクシーなどは、やはり呼べないでしょうし、公共交通機関の利用も憚られます。
有力な候補は、救急車を呼ぶ事かなと想像します。
しかし、今後、感染者が急増する事を考えれば、簡単には呼べない。また、症状がいかに悪い状況かを伝えられると良いと思いました。
症状に加えて精神的な不安が極めて強い
記事で印象的だったのが、呼吸困難の症状に加えて、精神的な落ち込みとの戦いです。
コロナウィルスに感染し、症状が悪くなるにつれて、「もしかしたら死ぬかも」という恐怖と戦うことになりそうです。
「自分はタダの風邪なのではないか」という楽観も無くはなかったが、この記事を見て、あまりにも自分の症状と当てはまりすぎ、自分が感染してしまったという事実に向き合うほかなくなった。恐怖と後悔で眠れなくなった。
特に呼吸困難で眠ることすらできなくなった時間帯は、もう二度と家族と過ごすことも、ものをつくる仕事もできないかもしれないと思って数秒ごとに恐怖が襲ってきた。
さらに、他人、特に身近な家族への感染拡大の責任を感じる。
「案の定」というべきか、家族が次々に感染・発症していく段階も、精神的に辛かった。家族にウィルスを持ち込んでしまった責任を感じて、取り返しのつかないことをしてしまったのではないかという絶望と一緒にどんどん闇に落ちていく感じがした。
「職」を失うという不安ものしかかってくる。
デジタルの展示物や体験装置などの仕事はキャンセルが発生している。私たちはシステムやサービスの構築、アプリ開発などもやっているので、止まってしまったものばかりではないが、まあこのご時世に経営者をやっているわけだから胃が痛くないと言ったら嘘になる。伏せっている間もそのへんのことが気になったりして、健康面だけではなくて全方位的に現実が突きつけられて精神衛生に悪い。
これから東京でも拡大する可能性
体験記は最後に、ニューヨークの感染拡大前の状況が、ちょっと前の東京の状況に酷似している事からの注意喚起がされている。
私の場合、余裕をぶっこいて外出していたらこんなことになってしまった。私が外出をしていたのはニューヨークがちょうど今の東京くらいの感染状況の時期だった。つまり、今の東京くらいの状況で感染した感がある。2週間前の日記を見てみると、メトロポリタン美術館にも行ったし、公園にも行っていた。花見を楽しんでいる日本の人たちとあまり変わらない感じではあった。注意できるのなら本当に注意したほうが良いし、みんなで感染を遅らせられるのなら本当にそうしたほうが良い。
これから、自分と自分の家族のような状況になっていく人たちが日本でも増える可能性がある、ということで敢えて事実と心境と経過をまぜこぜにしつつ長々と書き殴らせて頂いた。参考記録として皆様の一助になればと思う。ニューヨークの病院で治癒者の血清を募集していたりもする。今後、抗体検査を受けるチャンスなどもあるかと思うのでまたここでご報告できればと思う。
私には、東京の状況が今後ニューヨークのようになるかはわかりません。
ただ、「そうならないだろう」と考えるよりも、
「そうなるだろう」と考えて、準備をする事の大切さ、また後悔する事を防ぎたいと思いました。
感染者の体験記から準備しておいた方が良いだろうこと
そのために事前にやっておくべきことは、私が考えうる限りでは以下が挙げられます
- 症状が出た場合の医療を知っておく
- 悪化しやすい方の基礎疾患などはどのようなものかを知っておく
- 病状を定量的に測り証明する方法を知っておく
- (記事に記載されていましたが)免疫力をとにかく高める
症状が出た場合の医療
まずは、厚生労働省のホームページは事前に読んでおいた方が良いです。
こちらのリンクは、特に症状がある場合の医療についてのQAを中心に記載されています。
➡️ 症状がある場合の相談や新型コロナウイルス感染症に対する医療について
また、現在感染者、感染が疑われる方が増えているため、今後対応がUpdateされていく可能性が高いです。
都度、ホームページを確認しておく事が大切です。
問合せ先
問合せ先については、首相官邸から、都道府県情報が提供されています。
➡️ 各都道府県の新型コロナウイルスに関するお知らせ・電話相談窓口
コロナウィルス予防法
念のため、予防法についても
➡️ 新型コロナウイルス感染症に備えて ~一人ひとりができる対策を知っておこう~
重症化しやすい基礎疾患
まだまだ研究中ですが、米国CDC(アメリカ疫病対策センター)からレポートなど公開されるなどの情報収集も進んできているようです。
➡️ 【新型コロナウイルス】糖尿病があるとCOVID-19が重症化しやすい ICU入院患者の32%が糖尿病 米CDCが報告
記事によれば、以下のような基礎疾患は重症化した方が多いとのこと。
しかし、どのように関連しているかはまだわかっていない。というのが現時点での事実であるようです。
COVID-19患者の入院状況、基礎疾患、呼吸器感染症の重篤転帰の危険因子
(米国、全年齢、N=7,162、2020年2月12日〜3月28日)
非入院 入院・非ICU 入院・ICU 入院状況不明 合計(7,162) 5,143 1,037 457 525 糖尿病(784、10.9%) 331(6%) 251(24%) 148(32%) 54(10%) 慢性肺疾患(656、9.2%) 363(7%) 152(15%) 94(21%) 47(9%) 心血管疾患(647、9.0%) 239(5%) 242(23%) 132(29%) 34(6%) 免疫不全疾患(264、3.7%) 141(3%) 63(6%) 41(9%) 19(4%) 慢性腎疾患(213、3.0%) 51(1%) 95(9%) 56(12%) 11(2%) 妊娠(143、2.0%) 72(1%) 31(3%) 4(1%) 36(7%) 神経障害・神経発達障害・知的障害(52、0.7%) 17(0.3%) 25(2%) 7(2%) 3(1%) 慢性肝疾患(41、0.6%) 24(1%) 9(1%) 7(2%) 1(0.2%) その他の慢性疾患(1,182、16.5%) 583(11%) 359(35%) 170(37%) 70(13%) 上記のいずれの条件もない(4,470、62.4%) 3,755(73%) 305(29%) 99(22%) 311(59%)
体調を正確に把握できるように
自分の体調を正確に測るような機器は持っておきたい。
まずは、体温計。
これはさすがに一家に一つはあるかとは思います。
願わくば、短い時間で測れると良いかなと。
特に子供がいると、毎日の検温をしていった方が良く、数分かかるか、数秒で済むかは、地味に負担が変わります。
前述の記事でも出ていた、血中酸素濃度を測る事ができるパルス・オキシメーター。
感染する前には保持しておきたいですね。
今回の記事はここまでです。
事前に準備できることはやっておきたいですね。
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