こんにちは。アート大好きkurokoです。
今日は、若い頃から大好きな彫刻家イサム・ノグチさんの作品についてです。
上野で開催されている「イサム・ノグチ 発見の道」の展覧会に行ってきました。
いろんな時代のイサム・ノグチ氏の作品が展示されている大展示会でとってもおすすめです。
その中でも、比較的初期のイサム・ノグチさんの作品を紹介したいと思いますが、
私、いつも思うのですが、イサム・ノグチさんの初期の作品を見るといつもエヴァンゲリオンの使徒を思い出します。
絶妙な曲線が用いられた有機的でもあり無機的でもある造形が、なんともエヴァンゲリオンの使徒とかぶって見えてしまうのです。
時代的に言えば、エヴァンゲリオンの作者・監督である庵野氏よりもイサム・ノグチさんの方が圧倒的に古いのですが、
私自身、イサム・ノグチ氏を知る前の思春期にエヴァンゲリオンと出会っているので、イサム・ノグチさんの作品がエヴァンゲリオンに似ている。という発想をどうしても持ってしまいます。
今回は、個人的にそんなエヴァンゲリオンっぽさを感じるイサム・ノグチさんの作品を「イサム・ノグチ 発見の道」の展覧会の作品からピックアップしてみていきたいと思います。
第1使徒:奇妙な鳥 1945年
この作品は「奇妙な鳥」という題名で1945年に製作された作品です。
角ばった雰囲気を一切削ぎ落として、有機的な生物の印象を与えるような造形。
初めてノグチ氏の作品を見た時、ちょっとした違和感となんともその形に引き込まれるような感覚でした。
当時10代後半だった私はすでにエヴァンゲリオンを見ていて、それと同じような感覚をエヴァンゲリオンの使徒の造形に感じていました。
そこからイサムノグチ氏の作品をみると、使徒っぽさを追い求めてしまっているのですが、、
今回の作品ではこの奇妙な鳥が最も近いような感じがします。
横から見ると👇👇こんな感じです。またちょっと違った表情が現れますね。
1945年と言えば終戦の年。エヴァンゲリオンも戦いの場面など戦争を想起させる場面がありますが、終戦の年にまだ戦争の意識が根強く残っている時代です。
アメリカ人と日本人のハーフととして生まれたイサムノグチ氏はどんな思いでこの作品を作っていたのでしょうか。
第2使徒:小さなイド 1970年
この「小さなイド」も使徒感ハンパない作品です。
なんでしょう。全体的な造形がなんともエヴァンゲリオンで表現されているものに近く感じるのですが、この白黒の色使い、そして少し先端が太く丸まった感じが特にちょっと奇妙感というか違和感を感じさせるのかもしれません。
直線のない有機的な形であるのもそうですが、一方で鏡を使って綺麗なシンメトリーを作っている表現というのもどこかエヴァンゲリオン感を感じさせているのかもしれません。
第3使徒:無題 1988年
使徒は有機的な形だけではありません。時々恐ろしく幾何学的な直線で組み合わされた使徒も出てきますよね。
それがこれです。きっと中が開いたりして攻撃を展開してくるはずです。
とても有機的な形を作っていると思ったらこんな直線的な作品も作り始めるという。
でも、なぜでしょう。こう並んでいても不思議と違和感はありません。
だって、使徒もそういうのがいますから。
第4使徒:下方へ引く力 1970年
この作品は大理石のような素材の位置のはずですが、ぐにゃりと丸くなっています。
まるで蛇のような模様と造形の印象です。
こんな使徒がいても良さそうです。少なくともこれが生きている使徒だと思うと見た目は奇妙です。
細長い円柱形でどこにでも侵入してくる厄介なやつです。
第5使徒:グレゴリー 1945年
「グレゴリー」という作品名はエヴァンゲリオンの使徒の名前にも出てきそうな名前です。
劣化した板の模様が、生きている使徒のような感覚をリアルにしてくれています。
横から見ると、エヴァに攻撃されていろんなものが突き刺さっている状態に見えてきます。
しかし、その攻撃すらも体に取り入れて、無力化するという能力を持つ使徒です。
第6使徒:若い人 1950年
「若い人」という題名だけあって人をモチーフにしているのだと思うので、使徒感ハンパないです。
まず、目のようなものが確認できます。しかし感情が消えたこの目が冷徹な使徒の様子を感じさせます。
顔と90度にある縦の板はATフィールドです。
そのATフィールドから突き抜ける形で右方向に攻撃している瞬間を切り取った造形でしょう。
少し違った角度から。
こう引いてみると、さながら勢揃いした使徒の展示会にも見えてきました。
第0使徒:クロノス 1947年
こちらは古代の使徒です。
しかし、「クロノス」という名前かっこいいですね。
極北の氷河から掘り出されたはるか太古の伝説の使徒。みたいでs。
このつられている感じとかがなんかたまらないです。
使徒の生殖:細胞有形分裂 1962年
こちらは、珍しい使徒の生殖行為を造形化したものです。
使徒が生まれるメカニズムはよくわかっていませんでしたが、こういう形だったんですね。笑
使徒の誕生:種子 1946年
この作品は種子という名前ですが、私は何か使徒が放つ武器のように見えましたが、種と言われると、真ん中の種から芽や根が出てきているような状態にも見えなくありません。
使徒が卵を産んでそこから新たな生物が生まれてくるような雰囲気にも見えてきました。
ちょっとピンとズレ起きてますが、別の角度から見ると尖った触覚のようなものが食べれるものを探しに行っているような想像をしてしまいます。
今回の記事は以上です。少しふざけ過ぎてしまいましたが、お楽しみいただけましたら幸いです。
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