コンサルに転職後、うまく行く人と行かない人の違い(現役コンサルタントが解説)

コンサルへの転職後 うまくいく人いかない人

こんにちは、現役コンサルタントのkurokoです。

コンサルティングファームに転職したいと考えている人の中で、果たして、転職後にうまくやっていけるのか?と不安に思っている方も多いと思います。

今までやっていた仕事と変わるので、そこに適用できるのか、ついていけるのか、など不安も多いのではないでしょうか?

実際に、しっかり適合して、周りのコンサルタント以上に高いパフォーマンスを出していく人もいますし、なかなか馴染めず、パフォーマンスも出なくて、1年も経たずにやめてしまう人もいます。

 

両者の違いは一体なんなのでしょうか?

 

確かに、いくつか共通的な要素があります。
また、意外にも、辞めてしまう人は、よく言われるコンサルタントに必要な能力が不足しているわけではないケースが多いのです。

 

この記事では以下を実際の事例も交えて解説していきたいと思います。

  • コンサルティングファームでうまく進めるために何が必要なのか
  • 入社後にうまくいく人と行かない人の違い
  • 具体的にうまくやっている人の事例とうまく行かない人の事例

また、このブログでは、コンサルティングファームへの転職を考えている方に「コンサル会社への転職。中途面接でウケがいい人、悪い人」という記事も書いておりますので、合わせてどうぞ。

コンサルティングファームへの転職の記事の一覧はこちら

 

コンサルへの転職後にうまくいく人、いかない人を知りたい方は読み進めて見てください。

書いてみたら、5000字超えてまして、ちょっと長くなってしまいました。
時間のない方は2章の3つのポイントを読んでいただくだけでも良いかもしれません。

 

コンサル会社へ入社後にうまくいく人といかない人の違いは何か?

コンサルタントといえば、どんな能力が必要でしょうか?

・地頭が良い事、頭がキレる事。
・論理的思考ができる事。
・プレゼンテーション能力が高く、口が達者な事。
・瞬時にどんな人かを判別し、コミュニケーションする能力が高い事。

そんなイメージをお持ちではないでしょうか?

 

中途入社でコンサルタントになり、うまくいかない方の理由は、
このような能力が低かったから。ではありません。

 

もちろん、こういう能力も必要なのですが、これらは、ほとんどの人はトレーニングすれば、だんだんとできるようになるものです。

日々、コンサルのスタイルで仕事をしていれば、ほとんどの方は、ある程度できるようになっていきます。

 

では、うまくいく人といかない人の違いは、どのような理由なのでしょうか?
プリミティブなケースですが、少し事例を提示してみたいと思います。

ケース1:炎上PJにアサイン、コンサルとは言い難い仕事が与えられる

コンサルへの転職後 うまくいく人いかない人

非常に規模が大きく、あまり進捗が芳しくないPJにアサインされたAさんのケースです。

Aさんは、入社後すぐにこのPJにアサインされましたが、炎上PJで周りのメンバーの士気も低く、自分が英語ができる事により、翻訳の仕事程度しか任されない事に非常に不満に思っていました。

一方で、上司からは、「決められた仕事はやっているが、コンサルタントのレベルに至っていない。」とフィードバックをもらいました。

このフィードバックにBさんは腹をたて、それは、そもそも私にそのような仕事を振ってくれていないではないか。と主張しておりました。
(正直Aさんの主張はもっともなものですが、こういうケースはよくあります)

 

Aさんは、第三者に相談をお願いしました。その方は、まず、Aさんの話をよく聴いてみました。
PJの目的、体制、自分の仕事の内容、周りのメンバーの雰囲気。そしてAさんの不満、特にコンサルタントの仕事じゃないという主張でした。

相談された方は「不満はよくわかる。ただ、コンサルタントとして、この状況をどのようにコンサルしますか?」と質問しました。

Aさんは、迷いながらもいくつかアイディアを出していきました。
そして、相談者からも、「こういう原因なら、こういう事もできるのではないか?」というアイディアを出し、議論しました。

その結果、上司にそのようなアイディアをまずぶつけてみようという事になりました。

2週間後、Aさんは、上司から受け入れられ、プロジェクト自体の改革を実施できたとのこと。また、この成功体験をもとにさらに、こういう事をやっていく。という気持ちに切り替えられて活躍されています。

 

このケースのように、思ったようなプロジェクトにアサインされず、自分のモチベーションも下がり、上司とうまくいかずに辞めてしまう方も多いです。

ですが、コンサルタントであるならば、自分のプロジェクトを変えられなければ、クライアント自体変えることなど難しいです。

ここでのポイントは、プロジェクトの環境をしっかり把握し、上司からの期待値も見極めて、自分のモチベーションとそった形にどのようにできるかを考え、実行できる事で道は大きく変わってくるという点です。

 

ケース2:専門領域にアサインされたのにパフォーマンスを発揮できない

コンサルへの転職後 うまくいく人いかない人

ある企業のコンサルのプロジェクトにアサインされたBさん。

Bさんは前職で、あるサービス会社のマーケティング部門におりました。
このPJにもマーケティングの有識者として、コンサルタントとしてアサインされました。

Bさんには、まずはマーケティング関連の現状の調査、そして、プロジェクト全体の変革の方針を受けて課題の洗い出しをマネージャーに指示されました。

Bさんは、クライアントにヒアリングし現状の調査を行い、課題の仮説を作りました。
しかし、マネージャーから、アウトプットに関して、指摘が入り、作り直します。作り直した結果も、また指摘をもらってしまうという状況でした。
Bさんは指摘に対して、「わかりました。大丈夫です。」と答えて進めますが、実際にはわかっていませんでした
そして、マーケティングの領域だけが遅れてしまい、別の要員を当てて立て直すという事態になりました。

その後、Bさんは、別のプロジェクトにアサインされますが、同じような事を繰り返してしまいます。

 

実は、Aさんが前職で経験していたマーケティングと今回のクライアントの業種のマーケティングは微妙に異なっていました。マーケティング施策を中心にやっていたAさんはマーケティングのアナリティクスやテクノロジー面では十分な知識がありませんでした。

さらに、Aさんは、自分がマーケティングについて何を知っていて、何を知らないかということもしっかりと把握していませんでした
その結果、マネージャーや同僚にも正確に自分のスキルを説明する事ができませんでした
また、Aさんは自分がマーケティングについては専門家だと言ってしまった反面、「わからない」、「知らない」という事を言う事ができなかったのです。

 

ここでのポイントは、マネージャーからの指示に対して、自分が「わかる事」と「わからない事」を正直、かつ正確に相談する事です。この点をしっかりやらないとチームとしてプロジェクトがうまく進みません。

さらに、もう1つ付け加えるとすると、PJ全体の事を考える事が欠如しています。
自分の面子を大切にし、ヘルプを言わなければ、PJ全体、ひいてはクライアントへ迷惑をかける事になります。

 

Bさんは、マーケティングのスキルが低い事が問題なのではなく、「できる事」、「できない事」をしっかりと理解していなかった点、また、PJ全体への影響も考えたオーナーシップが欠如していた点が問題だったのです。

Bさんは結果として、1年足らずで辞める事になりました。

コンサルティングの会社でうまく進めていくために何が必要か?

2つの事例をあげました。どうでしたでしょうか?

結構当たり前の話ではなかったでしょうか?
別にコンサル特有の話でもなかったのではないでしょうか?

そうなんです。
まずは、組織で働く人として当たり前の事ができるかどうかが、重要なのです。
ここの状況を乗り切れれば、コンサルとしての能力の多寡は時間が埋めてくれます。

ただ、少しコンサルは特殊な面もあると思います。
体系的に整理していきたいと思います。

前章で説明したケースも踏まえて、うまくやっていくために必要なことは3つに集約されます。

  1. 環境に適用すること
  2. 期待値を超えていくこと
  3. オーナーシップを持つこと

それぞれ、少し説明します。

1.環境適応能力

コンサルへの転職後 うまくいく人いかない人

コンサルティングは、PJによって、会社も変われば、領域も変わり、幅広くいろんなテーマを扱いますし、いろんな方と関わります。

ですので、環境に適応する能力は重要です。
さらにいうと、環境を自分の快適なようにしていく力を持っているとベストです。

とはいえそう簡単にはできない部分はあります。

ケース1のAさんは、雰囲気も悪い炎上PJでモチベーションが下がる中で、様々提案する事で、自分のモチベーションをあげ、さらにPJを改革する事で環境すらも変えていきます。

ケース2のBさんは、自分の面子を気にし、さらに自分のスキルを正確に理解していない事により上司やメンバーとのコミュニケーションがうまくいかず、パフォーマンスが低くなってしまいました。

 

一言で環境適応能力といっても、様々なパターンがあるのです。

ここで重要なのは、
自分自身の特性やキャラクターを知り
クライアントでも、上司でも、同僚でも、相手がどのような事を考えているのかを知る
ことです。

これがわかっていれば、自分がどのように振る舞えば良いのか
相手をどのように動かす事ができるのかが、わかってきます。

 

企業も、コンサルファームも、プロジェクトも人で成り立っており、
環境を作っているのは人です。
人についてしっかりと把握すると、その環境にどのように適応できるかがわかるのです。

 

2.期待値をマネジメントする力

コンサルへの転職後 うまくいく人いかない人

中途で入社し、誰も知らないプロジェクトに入って大切なのは、「期待値を超えていくこと」で、信頼を勝ち取る事です。
これができれば、グッとその環境の居心地が変わってきます

ケース1のAさんは、当初上司からは、与えられた仕事はそこそこやっているが、コンサルタントとして。。という多少理不尽な評価をもらっています。
原因は様々考えられますが、上司の期待値をしっかり理解していなかったという点もあげられるでしょう。
結果的に、プロジェクト自体の改革案を提示し、それを推進していった事で、上司の期待値をはるかに超えた成果を出す事ができました。

ケース2のBさんは、マーケティング領域の専門家としての期待されていた。それに応えよう思ったのだと思います。
しかし、結果的には、「できないこと」を「できる」と話してしまい、さらに低い評価をもらう事になります。

 

「期待値を超えていくこと」の前提として、「期待値をマネジメント」する事が大切です。

当然ながら、期待値を超える事が大切なのであれば、最初に期待値が低い方が良いですね。
であれば、最初に期待値を下げまくる事をやればいいのですが、
コンサルタントが少々難しいのは、低すぎると誰も相手にしてくれないという点です。
最適に設定する必要があるのです。

期待値をマネジメントするためには、まずは基本的な価値を出す

まずは期待値を下げないという点の話からです。
最低限のレベルとしてこのくらいはできた方がいいよという点として以下が挙げられます。

  • 会議に出席するのであれば、議事録取りに徹していても、コンサルタントとしての価値はありません。発言しないのは論外です。
  • コンサルの議論の中で、否定ばかりしていても価値はありません。否定するなら対案を出すべきです。
  • 同じように、Yesを繰り返すだけでも価値はありません。本当にそれがいいのか?考え、納得した上で、アイディアを出すべきです。

最初は慣れないかもしれませんが、まずは、こういった基本的なことは、愚直にやってみましょう
そうすると、人は慣れてきます。無理をしなくても自然とそのように動くようになるのです

不思議なものです。私も上記のようなことは最初はとっても苦手でした。しかし、意外にも早く慣れて、何のストレスもなければ、意識もせずにやっているのです。
(一方でそれができない人への不満感は強くなります。ここは反省なのですが。。)

次に高い視点で考える

その次に、期待値を適切にコントロールするのは、上司のその上の上司の視点で考える事です。

上司が何を欲しいかという事がわかるでしょう。
そこに自分が何をやったら喜ぶのかという事をそっと付け加えるのです。

あるいは、上司が考えているより先の将来の事を考えてみましょう
来週の定例会の事を考えているなら、1ヶ月先の事を考えてみましょう。
2ヶ月のPJであるならば、PJが終わった3ヶ月目の事を考えてみましょう。

そこを考えた時に、今やるべき事や、考えなくてはならない事は抜けている事が多いです。

それらに向けて、自分がなにがしか動く、提案する、発言する。それだけで受け取る人は期待以上の事をやってくれているなと思うものです。

もう1つ。大きなPJであるならば、上司の隣のチームの事を考えてみましょう
必ずといって良いほど、チームとの連携やチーム間の役割分担など課題を抱えています。
チームリードとしては、大きな悩みのタネになっている事でしょう。

そして、言い方をマイルドにする

上記について、誰かを否定したり、蹴落とすような言い方では、印象はよくないです。

例えば、上司のXさんに対して、さらにその上のYさんは「こう思っているはずだから、Xさんのやり方はここがまずくて、こうした方が良いのでは?」
という言い方はXさんは気持ちよくないですね。

この場合は、Yさんの話はする必要なく、「このやり方について、XXの事を考えると、XXのような懸念があると思うのですが、大丈夫でしょうか?XXという風にやるともっと良いかもしれません」というように話すのが良いです。

 

3.オーナーシップ力

コンサルへの転職後 うまくいく人いかない人

これが最も大切であり、最も難しいことです。

当初、プロジェクトにアサインされる際には、メンバーとしてアサインされます。
そして、「責任者は自分ではない。上にいる。」と考えています。

しかし、本当にコンサルタントとしてうまくやりたいなら、常に、自分がオーナーだったらどうするか?という事を考えておくべきです。

実は、これは1つ目の環境適応する事にも、2つ目の期待値をコントロールする事にも繋がります。

オーナーであれば、何を諦めて、何は諦められないか。判断する必要があり、そこに自信を持って考える事ができれば、それはオーナーとしての職責を果たせるという事にもつながります。

Aさんのケースでは、完全にメンバーとしてアサインされ、メンバーとして不満を持っていました。最初からオーナーシップを持っていたら、必然的に炎上をどのように止めるか、雰囲気をどのように改善すべきか。という課題に取り組んでいた事でしょう。

Bさんのケースでは、そのPJの目的を達成するためにマーケティング部分の重要度、そしてそれをこなすためにどのような人材が必要なのかをまず考えていた事でしょう。

実は、とってもシンプルなのです。

この考え方にいち早く到達するのは、常にオーナーシップを持つ事。
オーナーの視点で考える事です。

 

しかし、実際には、その職責、ロールでアサインされることはありません。
ですので、甘んじて、上司の判断を仰ぐ事になり、上司の指示に従って進める事になります。どこかで私の考えることではない。と思ってしまいます。

ですが、もう一度言います。

常にオーナー視点で考えるべきです。
結局PJとは目的があるもので、そこに到達するためにどのように進んでいくかのハードルをどう乗り越えるのか判断する作業なのです。その判断はオーナーがします
その考えを持っている事が、結果的には常にうまくやる秘訣です。

 

まとめ:コンサル会社でうまくやっていくために

かなり長文になってしまいました。

今一度おさらいしておきます。

中途入社でコンサル会社に入って、うまくやっていっている方の秘訣は、下記の3つに集約されます。

  1. 環境に適用すること
  2. 期待値を超えていくこと
  3. オーナーシップを持つこと

1つ目は、自分自身のキャラクターを知り、PJに関係する方の事を知り、そして環境に適用していく事

2つ目は、メンバーからの信頼を得るために、期待値を超えていく事。そのために、期待値をマネジメントしていく事

3つ目は、結局PJは目的があるもので、その道(Way)はオーナーが判断する事です。PJをうまく進めるためには、常にオーナー視点で考える事。それはオーナーシップを持って行動する事ができれば自ずとうまくいく。

 

本日の記事は以上です。
大変長い文章を最後まで読んでいただきありがとうございました。
コンサルへの転職を考えているみなさんに参考になりましたら幸いです。