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飾らない現代アーティスト 加藤泉の魅力

こんにちは。アート大好きなkurokoです。

日本の現代アーティストはなかなか世界で評価されないとよく言われますが、世界でも評価される日本のアーティストの一人が加藤泉さんです。

加藤泉さんの作品は、昔の土偶というか、胎児を誇張したような形のような作品が多いです。
最初見た時には、異様なインパクトがあります。

どんな人が作っているのかと、ネットや書籍でのインタビューを調べると、意外にも飾ることなく正直なスタイルな点に作品とのGAPも感じ、興味を持ちました。

 

そんな加藤泉さんがどんな経歴なのか、そして、最新の展覧会を取材し記事にしました。

 

加藤泉さんってこんな人

加藤泉さんの来歴を整理しました。

1969年
島根県に生まれる
島根県に生まれ、幼少期を過ごしています。
親は地元の工場の溶接工。

島根県は、様々な妖怪の伝説があり、「ゲゲゲの鬼太郎」で有名な水木しげるも生み出しています。
「いうことを聞かないとお化けに連れて行かれるぞ」と子供のしつけにおばけの話が出たと話しています。

また、海が近く、毎日海で魚釣りなど遊んでいたようです。
遊ぶために道具をいろいろ作っていた事、たくさんの自然に触れていたと話しています。

こういった幼少期の経験が加藤泉の作る作品に大きな影響を与えているに違いないでしょう。

大学進学
武蔵野美術大学入学

高校ではサッカーに熱中しましたが、大学にサッカーでは進学できず諦めます。
そのご東京の美術予備校に通い、武蔵野美術大学に入学します。
(なお、水木しげるさんも武蔵野美術大学の出身です)

大学では絵画を専攻するが、どうしても画家になりたいとは思わなかったと話しています。
大学で学んだ美術史などは有益だったが、絵画の教育は現在の制作には役に立っていない。むしろ、そうであったからこそ、自分で絵を最初からやり直そうと思ったことが現在の成功に役立っていると話しています。

当時は、一方で、音楽が好きになり、バンド活動に熱中しました。
実は加藤泉さんは、現在でも、TETRAPODSというバンドに所属し、ドラマーとしても活動しています。

1992年
武蔵野美術大学卒業

大学卒業後は、制作活動を行う一方で、生活のために工事現場で働くようになりました。
アルバイトでお金をため、そのお金で年に一度ギャラリーで作品を発表し続けたとのことです。

10年程度働いており、その下積み生活は長かったと言えると思いますが、ここで辞めずに継続していったからこそ、今の成功があるのだと思います。

2004年
ニューヨークのジャパン・ソサエティ・ギャラリーで「リトルボーイ:爆発する日本のポップカルチャー」に出典

この展示会が加藤泉の転機となります。

立体作品を出品、注目を集めました。

加藤泉 無題 2004

加藤泉 無題 2004 出典:www.japansociety.org

この作品に注目したのが、ロバート・ストーさん(元MOMA:ニューヨーク近代美術館 絵画彫刻部門キュレーター)の目にとまります。

2007年
第52回 ヴェネチア ビエンナーレに出展

2007年のヴェネチアビエンナーレはロバート・ストーさんが企画し、「Think with the Senses – Feel with the Mind. Art in the Present Tense (五感で考え、知性で感じよ。現在系のアート)」というテーマで開催されました。

ロバート・ストーさんに選出され出展することになります。

そしてこのヴェネチアビエンナーレの出展以降、有名になっていきます。

2007年
アート・スコープ2007/2008(原美術館) 出展
2010年
箱根彫刻の森美術館「加藤泉 日々に問う」 出展
2014年
パリ ペロタンギャラリーでの個展
2016年
富山県霜山芸術の森発電所美術館「この世界に生きている-加藤泉 x 陳飛」 出展
2017年
東京ペロタンギャラリー リトグラフによる新作発表

加藤泉 東京ペロタンギャラリー 2017個展

2019年
原美術館 LIKE A ROLLING SNOWBALL展

次章にて詳述

 

なお、好きなアーティストは「ベーコン」、「ゴッホ」、「伊藤若沖」をよく挙げてらっしゃいます。

 

原美術館での加藤泉展覧会:LIKE A ROLLING SNOWBALL

LIKE A ROLLING SNOWBALL

 

展示会は原美術館

原美術館は品川の山手側の閑静な住宅街の中にあります。
規模が大きいわけでは無いのですが、建物も面白く、大好きな美術館のひとつです。
ちなみに2020年初頭に閉館し、作り直される事が決まっています。

原美術館

 

この古風な感じがなんとも言えずオシャレさを醸し出しています!

原美術館

 

LIKE A ROLLING SNOWBALLの意味は?

加藤泉さんの個展「LIKE A ROLLING SNOWBALL」を見にいってきました。

LIKE A ROLLING SNOWBALL?

どういう意味なんでしょう?

ローリングストーンズに似ていますよね。
加藤泉さんは、ロックバンドのドラムという顔も持っているので、被せているのかな?とも思いました。

展示会に入るとその意味がしっかり書かれていました。

LIKE A ROLLING SNOW BALL

 

雪だるま。ですね。
書かれているように、雪だるまって、よほど深い雪の上で作らない限り、結構したの泥を巻き込んで茶色になりますよね。

そういう汚さも含めて、ひっくるめて回転していく=生きていく。という思いが込められているのですね。

この言葉にとても共感というか、そういうことだったのかというか、心を揺さぶられました。

 

それでは、加藤泉さんの作品を深掘りしていきましょう。

 

原始的であり宇宙人のような未来的なヒトを描いた絵画

加藤泉さんの絵画は、アフリカや南米の遺跡に描かれてありそうであり、
一方で、宇宙人のような未来的な事も想起させる不思議な人物画です。

どの絵画も上下や左右に分割されているのが特徴です。
その意味を加藤泉さんは語りませんが、上下で色は大きく変わるのにあまり違和感がありません。

パンフレットにも選ばれている絵画です。
女性の顔でしょうか。上下の背景、左右も異なります。少し動きがあって何か心の悩みと将来の希望みたいなものを感じました。

ひかるような鮮やかな色が使われていて美しいなと感じます。

加藤泉 無題 2019

加藤泉 無題 2019

 

髪の毛が金色の線がスタイリッシュな女性を想起させる。

中心を境に上下で明るさが異なるが、違和感があまり無い。

加藤泉 無題 2019

加藤泉 無題 2019

 

ドローイングでしょうか。

先ほどの絵に構図が似ていますね。

ですが、印象は結構違います。白黒というのもありますが、こちらの方が穏やかな感じ。

木の彫刻

 

3つの彫刻が並んでいます。家族を想起させます。

頭の上に小さい人形がさらに突き出ている。

加藤泉 

彫刻の拡大。

絵ではわからなかったですが、目は大きく突き出ている形なんですね。

牛革などを釘で打ち込んでいるのが印象的です。

加藤泉 彫刻

KUROKO

加藤泉さんのインタビュー記事によると、絵画が大切だと話しています。彫刻は、絵画製作で行き詰まった時の気晴らしのようにやり始めたようです。

ですが、個人的には、彫刻のこの荒々しさや、立体的に表現されたモノの方が雄弁に語るというか、心を揺さぶられる気がします。

各彫刻の頭の上から突き出て生えたような上の人形の拡大。
透明なプラスチックにカラフルな糸が入っています。
こうみると、原始的というより宇宙的なものを想起させます。

加藤泉

 

全身の絵画

こちらの作品は人の全身の作品です。

 

猫の肉球のような手が印象的。
これらの作品は顔に様々な動きがあるのが印象的。

加藤泉 無題 2019

加藤泉 無題 2019

 

 

女性のように見えます。
蛸のように足が丸まっています。
少し悲しげに見えるのは私だけでしょうか。

加藤泉 無題

加藤泉 無題

 

 

この作品の上半身の青いグラデーションがとても好き。

赤い「おへそ」が印象的です。

加藤泉

 

何かとてもロボット的な印象を与えられます。
上下での色のコントラストが激しい。

加藤泉 無題

加藤泉 無題

 

先ほどの作品は男性ですが、こちらは女性。

顔面の左目の上の模様が遠くからみるととても気になります。

加藤泉 無題

加藤泉 無題

左右に分かれています。
女性のお尻の上に、子どもでしょうか小さな人が描かれています。

この絵の顔は特に複雑な模様をしており、何か感情のうごめきのようなものを想起させます。

加藤泉 無題

加藤泉 無題

こちらの作品も左右に分かれています。
先ほどの作品よりは静かで、バックも白なので、落ち着いた印象です。

大切に抱いているのが小さい赤ちゃんに見えなくもない。

加藤泉 無題

加藤泉 無題

石で作られた作品。あえて美術館の端っこに配置されています。

絵画の横になる女性と対になる様な作品ですね。

加藤泉 無題

加藤泉 無題

加藤泉 無題

加藤泉 無題

石にペイントした色がとても鮮やかで綺麗です!

 

庭に配置された彫刻

美術館の円から外を見ると、まるで森の中の妖精の様に人形が配置されています。木の幹の間にきれいにおさまっている姿がちょっと可愛いですね。

ジブリのもののけ姫に出てきそう。

この人形はとても力強く、武士の様な、何かを守っている様な印象を与えます。

 

部屋の真ん中に王様の様に一人たち、周りには信者か、殺された人か、たくさんの人形が周りに。

とても宗教的な空間に感じます。

たくさんの人が立っています。

どこか家族のような、一家のように見えます。

 

これらは一見バラバラの絵に見えますが、なぜか私は、同一人物が子供から大人までの成長の過程のように見えました。鼻の部分が皆とても似ています。子供から小学生、中学生、大人のそれぞれの時期にとった写真。のように思ってしまいました。

 

美術館に溶け込む人形

加藤泉さんは、原美術館の通路や階段も展示スペースとして使っています。
生活に作品が溶け込んでいるようで、とても面白いです。

それでは、原美術館に生息している加藤泉さんの人形を見ていきましょう。

 

原美術館の階段を写した様に見えますが、窓の中と階段の下に人形が住んでいます。

加藤泉

 

この子は隅っこが好きなんでしょうか。

良い場所を占有しています。笑

この子は小さな窓の中に収まっています。
狭い場所が落ち着くのでしょうか。笑

別の展示室にも隅っこに身を潜めている子がいました!

こちらも同じへやにいました。

なんだか少し偉そうな感じ。ソファーにぐだっとなった自分を思い出します。笑

こちらは入り口付近の箱の中に眠っています。

不謹慎ですが、棺桶に入っているような想像をしてしまいました。

こちらはその上に飾られている絵画です。

なんだか遺影のようにも見えてきます。

加藤泉 無題

加藤泉 無題

最後に原美術館の入り口に飾られている人形です。

子供のおもちゃにありそうな感じで、かわいいですね。

加藤泉 無題

加藤泉 無題

 

ミュージアムショップで加藤泉さんグッズを購入

ミュージアムグッズも色々あります。
写真撮影禁止なので、取れませんでしたが、展示会の本、キーホルダー、トートバックなどがありました。

展示会の本とキーホルダーを購入しました!

展示会の本(LIKE A ROLLING SNOWBALL)

この本には、原美術館での展示作品、そしてハラミュージアムアークで同時開催されている加藤泉さんの展示作品も掲載されています。

また、加藤泉さんとXXとの

 

 

amazonや楽天などでも購入可能です。

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300個限定のキーホルダー(Boy or Girl)

BoyとGirlがありますが、私が買ったのはBoyです。

ちょっと可愛くないですか?

加藤泉 キーホルダー

加藤泉 キーホルダー

加藤泉 キーホルダー

加藤泉 キーホルダー

キモカワイイ感じで、ちょっとカバンについていたらオシャレで、アートに詳しいんだなというのもわかったりします。笑

アマゾンやメルカリなどでも購入可能です。

加藤 泉 キーホルダー
ノーブランド品

 

ちなみに、こちらは300個限定ということで、ロットナンバーがついていました。

加藤泉 キーホルダー

加藤泉 キーホルダー

 

 

加藤泉さんのソフビ人形

そして、これも人気!加藤泉さんのソフビ(ソフトビニール)の人形のフィギアです。

こちらも「キモカワイイ」という感じで人気です。

加藤泉 ソフビ

出典:fril.jp

こちらも、少ないですが、アマゾン(個人からの購入)やメルカリ、ラクマでも出品が確認できました。

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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