こんにちは。現役コンサルタントのkurokoです。
コンサルティングファームに入ってキャリアを積んでいくのは、新卒で入るのと、中途で入るのとどちらが良いでしょうか?
KUROKO
よく、新卒で入った方が良い。ということを言う人が多いですが、実はそうとも限りません。
短期的な視点、中長期的な視点で見ていくと、中途で経験を積んでから入ると言うことでのメリットも大きいケースがあります。
この記事では、業界15年以上の私、kurokoが、新卒で入ると何が良いのか、何が不利なのか。
中途で入ると、何が良いのか、何が不利なのか。実際のケースを事例に解説したいと思います。
ちなみに私自身は新卒でこの業界に入りました。。
以下のような方を対象に書きたいと思います。
- コンサルティングファームに入りたいと考えている。
- コンサルティングファームで新卒か中途で入るか迷っている。
- 中途でコンサルティングファームに入ろうと思っているが、入った後のその先のキャリアに不安がある方。
当てはまりますでしょうか?
当てはまるようなら、以降の読んでいただければ、キャリア検討の参考になると思います。
新卒でコンサルティングファームに入るメリットとデメリット
新卒でコンサルティングファームに入るメリットの一番は、早い成長です。
早く偉くなることが可能です
年収もそれにともない早く上がります
若くして経営層と話すことができます
外資系コンサルは例外なく、高い成長が求められ、社内全員がそういう雰囲気となり、そういう文化がしみついています。
新卒であれば、比較的ストレスもなく適応できてしまうというのも魅力でしょう。
これは、良くも悪くも、他業界で働いたことがないため、比較対象がないため、ストレスにならないと言われています。
「前の会社はこうだったな」といった事を考える余地が新卒では無いので、疑問を持つことなく、最初の会社の文化に染まり、それが基準になるのです。
よく、大学卒業後の一社目は大切という話を聞いたことありませんか?
この点においては、影響していると思います。
ただ、人生を大きく左右するほど、一社目が大切かというとそうではないと思います。
いくらでも人生は変えられます。
結果として、個人の能力がどうであれ、他社に行っていたよりも、短期的には早く成長することができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
新卒入社のデメリットは何か?
新卒入社のデメリットとしてあげられるのは、
メリットで提示した早すぎる成長、早すぎる年収の上昇による副作用です。
副作用とはなんでしょう?
人生100年と言われる時代。
70歳まで働く時代にキャリアの設計をしていく必要があります。
コンサルティングファームに新卒で入った方で、同じ会社で60歳以上まで働く人はほとんどいません。
つまりどこかで、違うキャリアを見つけることになります。
え?コンサルティングファームなら、上に行けば、莫大な年収とインセンティブをもらえて、そのままアーリーリタイアできるんじゃ無いの?
B男
KUROKO
もちろんそれも可能です。
ですが、その割合はかなり低いです。
また、社員数が数千人に膨れ上がっている
早く成長することも、早く年収が上がることも、本質的には良いことです。
しかし、転職をしようとすると、実際に大きな制約になってしまうでしょう。
例えば、よくあるケースとして、事業会社に行きたい、スタートアップにジョインしたい。と考えるものです。
しかし、同年齢以上に上がった年収の場合、年収を下げていくか、年収をなるべく維持して高いポジションでいくしかありません。
年収を下げる決断は躊躇(ちゅうちょ)しますし、転職後に後悔する可能性もあります。
年収を維持して高いポジションでいく場合には、転職後に過度な期待値に応える必要がありますし、期待通りにできなかった場合に叩かれるのは目に見えています。
そして、厄介なのは、事業会社への転職の判断を保留にしておくと、
時間が経てばたつほど、この差が大きくなり、さらに判断することが難しくなってしまいます。
ですが、同じファームにとどまり続ける方はいません。
いずれ、この決断をすることになります。
もちろん、コンサルファームに居続けて、偉くなり、それなりのお金を貯めて引退するというケースも現実的にはありますが、意外と限られてきています。
また、UP or OUTは、永久に続きますので、どこかで限界がやってくるのです。
そして、40代をすぎると、一部の大成功者以外は、転職して年収が上がることは少なくなります。
外資系コンサルのUP or OUTについて知りたい方はこちら
>>>>コンサル会社の「UP or OUT」でクビになってしまうの?現役コンサルタントが実態を語る
このように、早く成長し、早く年収が上がるが故に、ファームを出た後のポストコンサルタントキャリア問題が、新卒入社での最大のデメリットと言えるでしょう。
中途でコンサルティングファームに入るメリットとデメリット
中途入社のデメリットはなんでしょうか?
中途入社でのデメリットは、入社直後に壁があることです。
- 前の会社の慣習や文化をひきづっていると、コンサルファームへの環境適用ができなくなること
- コンサルファームに転職後、自分より若い方の部下となって動く可能性が高いこと
- コンサルファームでの仕事が想像していたものと大きく違い、ついていけない
このように、コンサルファームの仕事に適用できないと、入社直後においては、つまづき、1年以内でやめていくことになります。
しかし、判断は早い方が良いと思います。合わない環境において、居続ける事は誰もハッピーになりません。自分自身も、上司も、同僚も、クライアントも、皆不幸になるだけです。
合わないとわかったら、早めに次のキャリアを見つけることで、より幸せな人生が待っています。
一方で中途入社のメリットは何でしょうか?
まず、新卒入社よりもコンサルティングファームへ入りやすいケースがあります。
学歴などは中途入社では二の次となります。直近の会社でどのような経験・実績を残してきたのかというのは、どの大学のどの学部でやっていたのかよりもはるかに実ビジネスで役に立つためです。
コンサル以外の業界からの転職であれば、事業会社の経験は、コンサルファームにとって希少価値があり、唯一の存在になれます。
また、新卒入社のデメリットであった若くして年収が上がりきってしまう点について、中途入社であれば、以前の会社より早く成長することができ、事業会社での経験とコンサルでの経験が綺麗に詰めて、ポストコンサルとしての選択肢は、プロパー(新卒入社)の方の選択肢よりも幅広くなります。
ちょっと分かりにくいですかね?
具体例で説明します。
例えば、日本の金融会社から30代でコンサルファームに転職すると、たいていはアナリストやコンサルタントと呼ばれるキャリアからスタートすることになります。
金融機関における会社の事情や、ルールなどはコンサル会社でやっている方にはわかりません。また、前職での人脈などを有効に使うことで、さらに金融に関する専門性を高めることも可能です。
そして、マネージャー、シニアマネージャーになるのが40代。
50歳までは問題なく働けるでしょう。
そうすると、50歳で、金融関連に戻るという選択肢も出てきます。金融機関出身であれば文化もわかりますし、コンサルで鍛えた経営力も発揮できます。
さらには、50歳で独立して事業を起こしたり、個人として、会社の顧問などの役職も狙えます。
これが、新卒だと40歳程度です。事業を起こすのは有利ですが、会社の顧問や重役としての転職はリスキーです。
このように中途入社では、事業会社 x コンサルという唯一のキャリアアップを無理なく実現しやすいというのが非常に大きなメリットとなります。
まとめ
コンサルファームへの新卒入社と中途入社メリット・デメリットを表で整理してみましょう。
新卒入社 | 中途入社 | |
メリット |
|
|
デメリット |
|
|
いかがでしょうか?
まとめとしては、中途入社の方が良くは見えるかもしれません。
しかし、これは平均的なケースで、キャリアは自分で決めていくものですので、メリット・デメリットを理解して中長期のキャリアを考え続けていくことが大切と思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ツイッターなどでご意見、感想などつぶやいていただけますとありがたいです。
人気記事