風疹が今年はかなり流行しているということで、問題になっていますが、
一体、何が問題なのか?
予防接種を受けた方がいいのか?
気になり調べて見ました。
風疹自体も重症になる可能性のある感染病なのですが、
より恐ろしいのは、
おなかにいる赤ちゃんに大きく影響する点です。
子作りを考えている方は、絶対に知っておいた方が良いです。
また、妊娠したらワクチンは打てないので、
将来的に子供を作る可能性があると考えているなら、
今、対応しておくのが良いです!!!
妊婦が風疹にかかると赤ちゃんに影響でる可能性がある
風疹自体、発症すると重症化する可能性のある病気ですが、
それだけでなく、妊娠して発症したら子供への影響がある病気なのです。
女性が妊娠している際に、風疹にかかった場合に、
おなかの赤ちゃんにも感染して、先天的な障害を持ってしまう可能性があります。
この赤ちゃんが感染する病気の名前は「先天性風疹症候群」といいます。
この妊婦が風疹になった場合と予防などについてわかりやすく解説している漫画があります。
ドラマにもなったコウノドリです。
現在、風疹の部分の話だけ、ネットで無料公開されていますので、こちらを読むのがわかりやすいです。以下のリンクから参照できます。
無料期間は(10/11-10/24までです)
赤ちゃんがかかる先天性風疹症候群とは何か?
先天性風疹症候群には、3大症状があります。
- 先天性心疾患:心臓や肺に負担がかかる
- 難聴:耳が聞こえにくい
- 白内障:黒目が白く濁って目が見えにくい
それ以外にも下の図のような症状が発生する可能性があります。
厚生労働省HPより
先天性心疾患と白内障は、妊娠初期の3ヶ月に発生します。
一方、難聴は、妊娠初期の3ヶ月のみならず、次の3ヶ月でも発生する可能性があります。
コウノドリの先生のコメントにも出てきますが、
この風疹による赤ちゃんの障害は、防げる障害。なのです。
正しく理解して、
風疹の予防方法は?
まず、風疹の特徴を見ていきましょう。
どんな病気で症状があるのでしょうか。
風疹の症状
- 高熱や発疹が続く
- 関節痛がでる
風疹の特徴
- 基本的には、流行は春先~初夏
- 潜伏期間は平均16日~18日
- 感染しても症状がでない人が15~30%もいる!
- 感染力が強く1人から5~7人に感染させる可能性がある(インフルエンザは1~2人)
- 風疹ウィルスの感染力はインフルエンザの2~4倍
風疹の予防方法について
- 手洗いやマスクだけでは十分に予防できない可能性あり
- 風疹の予防はワクチンを受けるのが最も有効
風疹は一度自然に感染すると、免疫ができ、生涯続くため、その後風疹にかかることは無いといわれています。
この免疫は風疹ワクチンを接種することで作られます。
ただし、妊娠したら風疹ワクチンを打つことができません。
ですので、妊娠する前に予防しておくことが極めて重要なのです!
自分は風疹のワクチン接種者なのか?
日本では風疹の接種状況が年齢によって異なります。
誕生日を元に、ワクチンの接種状況を図にしてみました。
図の通り、基本的には5つのパターンにわかれます。
パターン①のグループ
パターン①のグループは、幼児期に2回にわけて予防接種するように推奨されています。
他の予防接種も多々あるので、基本的には接種されているはずですが、母子手帳に記録が残るので、確認して、もし受けていないようであれば、摂取するようにしましょう。
パターン②のグループは幼児期に1回個別摂取しているグループです。
基本的には、受けているはずですので、パターン①のグループ同様母子手帳で確認すればすぐにわかります。
ただし、すでに母子手帳がないという方も多いかもしれません。
そのような場合は、検体状況の確認などをする(後述)か、もう一度予防接種をしてしまっても良いと思います。
なお、このパターン①とパターン②のグループは、予防接種を受けているので、実際に風疹になったという人は少ない世代です。
風疹にかかっていれば、予防接種をしていなくても抗体が体の中にできます。
ですので、予防接種をしていなければ、ほぼ抗体を持っていない可能性が高い世代ということになります。
パターン③の世代は、非常に微妙です。
中学生で医療機関で個別摂取が推奨されていた世代です。
推奨されていましたが、一般的には、受診率は低いといわれているようです。
また、実際に予防接種したのかどうかの記録を残している事も非常に少ないです。
この世代で、子供を作ることを考えている方は、抗体有無の検査を受けた方が良いと思います。
パターン④の世代は、中学生で集団予防接種をしているため、抗体を保持している可能性が非常に高いです。
ただし、記録は残っていない可能性があるので、不安な方は抗体のチェックをするのが良いと思います。
パターン⑤の世代は、予防接種を受けていません。
しかし、この世代は予防接種がなかったからこそ、風疹になってしまっている可能性が高い世代でもあります。
一度風疹になれば、抗体を保持しているので、逆に抗体を保持している方が多い世代とも言われています。
風疹にかかった記憶がなく、また、妊婦になる、妊婦の家族になる可能性があれば、抗体のチェックをするのが良いと思います。
以上のように、風疹にかかったか、風疹の予防接種をしたか、どちからで抗体はできるのですが、方針が結構変わっていることと、記録が残っていないため、子供を作る場合は抗体のチェックをまずはした方が良いです。
抗体チェック
まずは、自分に抗体があるのかを知ることが大切という話をしました。
実は抗体有無のチェックは自治体によっては、無料で知ることができます。
以下は川崎市の例ですが、条件に該当する方は無料で受診が可能です。
風疹の抗体チェックを無料で受診できる方
1 妊娠を希望する女性
2 妊娠を希望する女性のパートナー
3 妊婦のパートナー
川崎市在住の方に限ります。
また、このチェックを受けて、抗体価が十分で無いという結果だった場合、
予防接種の料金補助があります。
自己負担額が3,200円で予防接種を受けることが可能です。
風疹の予防接種の料金目安
ワクチンの接種費用は医療機関でも多少異なります。
また、いくつかのワクチンが混合されたものもあってわかりにくいです。
目安としては、風疹だけのワクチンだと4千円〜5千円程度です。
風疹と麻疹と混合の「MRワクチン」では5千~1万円程度です。