こんにちは。子供の中学受験を全力でサポートしているkurokoです。
一朝一夕に点数が上がらないのが国語です。
特に読解力は語彙力や様々な知識を知っているかにも大きく依存しますが、読解力をあげる近道はなく、日々の読書習慣がとにかく大切と言われています。
また、中学入試の過去問題をみると、難関校になればなるほど、国語だけでなく、算数や社会、理科も読解力が無いとそもそも何を問われているのかわからないという事態に陥ります。
偏差値60をこえる中学校では、算数と国語が3つ。と揶揄されるほどです。
そこでオススメは過去の入試問題に出題された本を定期的に読ませていくことかなと思います。
ちなみに、一度出題された文章はそんなに何度も出てこないのではないかと思ったりもしますが、実はそんなことは無く、何度も出題されていたりします。
塾の先生によると、ごく稀ではありますが、「これ読んだことある!」という文章に出会うこともあるそうです。
ただし、だからと言って問題が解けるかというと別問題。本番で同じ文章に出会うかというのは確率的にはかなり低いので、あくまで良質な読書をさせる事が目的が良いと思います。
それでは過去に中学入試に出題された本、深堀りして行きましょう。
物語・小説
物語や小説は読みやすいですし、ストーリーがハマるとものすごく早く読めると思います。
中学生や高校生、大人などの主人公のいケースもありますが、これは擬似体験する上でもとても良いと思います。
一方で、主人公が小学生であっても、男の子に女の子の話はなかなか読み進まなかったりはします。
羊と鋼の森 (宮下奈緒)
2016年本屋大賞1位を受賞、2018年6月には山崎賢人さん主演で映画としても公開された名作です。
北海道の高校生がピアノの調律師と出会い、自身も調律師を目指し、高校卒業し調律師として働き始めす。そして様々な出会いや出来事を経験し大きく変わっていく青年を描いている。
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出題実績
- 鴎友学園女子中学校(2017)
- 神戸女学院中学校(2017)
- 淑徳中学校(2017)
- 六甲学院中学校(2017)
星やどりの声 (朝井リョウ)
海の見える町で、喫茶店「星やどり」を営む三男三女母ひとりの早坂家。亡き父が残した名物のビーフシチューの香りに包まれた生活には、慎ましやかながらも確かな幸せがあった。
しかし、常連客のおじいちゃんが店に姿を見せなくなった頃から、家族に少しずつ変化がおき始める。家族みんなが葛藤を抱え息苦しくなる早坂家に、父が仕掛けた奇跡が降りそそぐとき、一家は家族を卒業する。感動の物語。
作者の朝井リョウ氏は、なんと早稲田大学在学中の2009年に『桐島、部活やめるってよ』で第22回小説すばる新人賞を受賞しています。
また、13年『何者』で第148回直木賞を男性として最年少で受賞しており、この作品はとても有名かなと思います。
出題実績
- 光塩女子学院中等科(2017)
- 法政大学第二中学校(2016)
- 横須賀学院中学校(2016)
- 海城中学校(2016)
ポニーテール (重松 清)
小学四年生のフミと、六年生のマキ。ふたりは、お互いの父と母の再婚できょうだいになったばかり。おねえちゃんと仲良くなりたいフミだったが、無愛想なマキの心がわからずに泣いてしまうことも。マキはマキで、新しくできた妹に戸惑っていた。そして、姉妹を見守る父と母もまた、「家族」になるためにがんばっていて……。
四人家族ひとりひとりの歩みを見つめた、優しさあふれる物語。
著者の重松清は1999年『ナイフ』で坪田譲治文学賞を、『エイジ』で山本周五郎賞を受賞。
2001年『ビタミンF』で直木賞、
また2010年には『十字架』で吉川英治文学賞を受賞する。
出題実績
- 帝京大学中等科(2017)
- 鈴鹿中学校(2015)
- 千葉日本大学第一中学校(2015)
- 武南中学校(2015)
- 横浜隼人中学校(2015)
- 大妻中学校(2013)
- 神奈川学園中学校(2012)
- 関東学院中学校(2012)
- 聖ドミニコ学園中学校(2012)
- 鶴見大学附属中学校(2012)
- 獨協中学校(2012)
十二歳 (椰月 美智子)
小学6年生の鈴木さえ。友だちもいっぱいいるし、ポートボールに情熱を燃やす楽しい毎日を過ごしていたのに、突然何かがずれ始めた。頭と身体がちぐはぐで、なんだか自分が自分でないみたいな気がする。
それはいきなりやってきた頭痛といっしょに、さえの気持ちを不安にさせる。大人になったら、自分は特別な「何か」になることができるのだろうか?
それまでの自分とは、まったくちがってしまった自分をみつめる、さえの『十二歳』の一年間を描く。
第42回講談社児童文学新人賞受賞作品。
ちょうど同年代くらいの話なので、とっつきやすい作品かなと思います。
2002年、『十二歳』で第42回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。07年に『しずかな日々』で第45回野間児童文芸賞、第23回坪田譲治文学賞をダブル受賞。
出題実績
- 公文国際学園中等部(2017)
- 開智中学校(2016)
- 北鎌倉女子学園中学校(2016)
- 橘学苑中学校(2015)
- 滝中学校(2014)
- 中村中学校(2014)
- 日本大学豊山中学校(2013)
- 市川中学校(2012)
- 岐阜聖徳学園大学附属中学校(2012)
- 愛知桜丘中学校(2012)
- 和洋国府台女子中学校(2012)
説明文・論説文・随筆
説明文などはなかなか難しいですが、内容がわかると意外と読み進める傾向があります。
しかし、我が家の場合は、まだまだ。2冊か3冊買って、1冊は読むかなというくらいの当たり度合いです。。
自分の壁 (養老孟司)
バカの壁で有名な養老先生の壁シリーズですね。
小学生には少し難しい表現もありますが、養老節に興味を持てば、壁シリーズまとめ買いもオススメです!
(男の子なら「バカの壁」から入るとちょっと面白がって読み始めるのでいいかもしれません)
人間誰しも、楽な方向に行こうとなってしまうのが常ですが、それでは「いかん!」という考え。効率的にはいかず泥臭く生きるのが人生。不器用でも、それでいいのだと思わせてくれる話がたくさん。人生を考えさせてくれる良書と思います。
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出題実績
- 津田学園中学校(2018)
- 洛南高等学校付属中学校(2017)
- 淑徳与野中学校(2017)
- 桜美林中学校(2015)
- 星城中学校(2015)
- 跡見学園中学校
- 海城中学校
- 南山中学校男子部
- 広島女学院中学校
「今、ここ」から考える社会学 (好井 裕明)
社会学はいったい何なのかという定義、そしてそれを活用するとどんな良いことがあるかをまず説明してくれます。
そして、「スマホ」や「イクメン」といった結構日常的な話題から何となく違和感を持っていたことなどを言葉で具体化していってくれます。
筆者は当たり前なことこそ、批判的な見方をすることで、今まで考えもしなかった事が見えてくると説きます。
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出題実績
- カリタス女子中学校(2018)
- 日本大学豊山中学校(2018)
- 本郷中学校(2018)
新聞力:できる人はこう読んでいる (斉藤孝)
子供向けのわかりやすい書籍で有名な斉藤孝先生の本です。
新聞の読み方一つで、知識の広げ方は広がりは大きく変わってくるよといった話で、読解力をつけるための本だけでなく、知識のはばや教養の広げ方が書かれているような本で、そういう意味でもオススメです。
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出題実績
- 跡見学園中学校(2018)
- 和洋国府台女子中学校(2018)
植物はなぜ動かないのか:弱くて強い植物の話 (稲垣 栄洋)
国語の読解力の話でもありますが、タイトルから推測される通り、理科の植物の理解が深まる本です。
植物の単元をやった後に読ませると理解も深まり、興味もわきます。
植物はなぜ動かないのか、なぜ毒を持ったのか、なぜハチを呼ぶのか。恐竜時代にまで遡り、わかりやすい説明を展開してくれています。
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出題実績
- 頌栄女子学院中学校(2018)
- 岡山中学校(2017)
- 開智中学校(2017)
- 学習院中等科(2017)
- 淑徳中学校(2017)
- 淑徳与野中学校(2017)
- 洗足学園中学校(2017)
- 滝中学校(2017)
- 同志社女子中学校(2017)
- 本郷中学校(2017)
- 横浜共立学園中学校(2017)
- 横浜富士見丘学園中等教育学校(2017)
弱虫でいいんだよ (辻 信一)
強いというのはわかりやすいですが、「弱い」というのは見方を変えるといろんな可能性がある。
ナマケモノは弱いと思われているが、見方を変えるとものすごく優秀な事がたくさんある。
今の常識的に強いという指標だけでなく、見方を変えるといろんな特技や良いところがあって、それをどのように活かしていくかが大切なんだと気付かされる本です。
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出題実績
- 土浦日本大学中等教育学校(2018)
- 浦和明の星女子中学校(2017)
- 神奈川学園中学校(2017)
- 世田谷学園中学校(2017)
- 帝京大学中学校(2017)
- 獨協中学校(2017)
- 日本大学中学校(2017)
最後に。
なお、リビングに本を並べておくのは子供の教育にとっても良いことのようです。
何かのきっかけで読み始めたり、本の題名や作者の名前が入っているだけでも、テキストなどで出てきた際に、興味が出て読み始めたりするからです。
我が家でも、いくつか並べておいて、例えばちょっと出かけたりする際に、「本一冊持っていこう!」と声かけしています。電車の中や、ちょっとした待ち時間などは暇なので読み始めたりすることも多いです。そのまま話が気になって全部読んでしまうというケースも多いです。
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